タロットカード:小アルカナ カップの8

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最新更新日時:2018/10/01


日食の中、旅人が歩いている。 彼が通ってきたであろう道の上には、 たくさんの聖杯が置かれている。

これは彼の宝物だ。……だったものだ。

彼は宝物をその場に捨てて、歩き始めたのだ。

一般的な意味

正位置

  • 大切なものを置いていく
  • 重荷を下ろす

逆位置

  • 過去にしがみつく
  • 前に進めない

タロットカードの絵の解説

絵から感じるストーリー

得ると嬉しい宝物

宝物は得ると嬉しい。 それと同時に、宝物を守りたい気持ちが生まれる。

「守りたい」という感情自体は大切なのだが、 如何せん、道中は常に危険である旅人には、 いささか重荷だ。

旅とは自由でなくてはならない。 旅とは身軽でなければならない。

だからこそ、この宝物は重すぎた。

今まで手放すことができなくて、 こんな山奥まで宝物を持ってきてしまったけれど、 ここに来てようやく、 宝物を手放す決心がついたのだ。

未来へ歩みを進める旅人

旅人は山頂を目指して歩いている。 絵にすると、右方向に向かって歩いている。

旅人は今まで、過去に縛られていた。 それを解放し、未来へ、明日に向かって歩き出せるようになった。

今はまだ、夜であるため、先は見えないけれど、 いずれは歩き出した彼に祝福の太陽の光が降り注ぐだろう。

日食が示すもの

日食は不吉な象徴とされてきた。 太陽というエネルギーがあるのにもかかわらず、月に覆い隠されていしまっている状態だからだ。

特に、太陽という「意思」が月という「感情」に支配されてしまうため、自制が効かなくなる。 そのため、日食の時ほど、感情を抑える努力……理性的になる努力を行わなければならない。

彼は宝物を捨てた。 宝物は彼の心に大きな波を作っていた元凶だ。 だからこそ、それを捨てることによって、彼は心の波を整えようとしたのだ。

実際、彼が捨てたタイミングで、太陽から月が離れ始めている。 彼の行動により、自分の意志が、生命力が、またエネルギーを取り戻し始めているのだ。

象徴

  • 聖杯 = 宝物
  • 山 = 試練、旅の目的
  • 右方向 = 未来
  • 日食 = 大きな変化

タロットカードと占星術の解説

照応

リーディングのコツ

絵の雰囲気は暗いけど、私はこのカードは明るいカードに見える。 まぁ、私自身が捨てたい過去ばかりだからなのかもしれないけどw

でもね。過去があるから今がある。 過去は大切なものであると同時に不要なものである。 と言うのを身をもって実感しているのだ。

だからこそ、良い物も悪い物も、一旦全ておいてって、 体を楽にしてから未来を築いていきたいね。 そんな希望を持たせてくれるカードだと、私は感じている。

あとは…… 本当に大切なものに気づかされるのは、失ったとき。 大好きな人、大切な物がすぐ近くにある人は、 時々でいいから、離れてみるといいかもしれない。

どれだけ大切だったのか、 どのように大切にしていけばいいかが、 見えてくるだろうからね。

このカードが出現した相談