タロットカード:大アルカナ 悪魔

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最新更新日時:2018/10/01


二人の男女が描かれている。 この二人は「恋人」に描かれていた二人だ。 つまり、アダムとイブである。

楽園を追放された二人はどうなったか?

禁断の果実を食べたことにより生まれた、さまざまな苦しみを目の前にして、 きっと逃げ続けたのだろう。

そして同時に生まれた「欲望」というものに囚われた……

そんな二人の成れの果ての姿だ。

一般的な意味

正位置

  • 欲望に流される
  • 自分を律することができない

逆位置

  • 抗えない欲求に苦しむ
  • 誘惑に負けないよう耐え忍ぶ

タロットカードの絵の解説

絵から感じるストーリー

鎖から読み取れる感情

あなたがもし首に鎖をつけられたら、どうするだろうか?

普通の人であれば「逃げる」「暴れる」など、 鎖から逃れる努力をするだろう。

しかしこの二人はどうだろうか?

鎖はゆったりとしており、涼しげに佇んでいる。 つまり二人とも逃げるつもりがないのだ。 この場所にいるのが「心地よい」のだ。

何故心地よいのか?

それはこの悪魔が二人の欲望を肯定しているからだ。

七つの大罪と欲望

「傲慢」 「色欲」 「強欲」 「嫉妬」 「暴食」 「怠惰」 「憤怒」

人間が罪へと導く可能性のある悪しき感情たちである。

何故人間が「罪」を犯すのか。 それはそれを行うことによって、自分にメリットが存在するからだ。

見栄を張りたいとか、何もしたくないとか、 私たちの中でも自然と生まれてくる小さな感情。 しかし押さえ込んで、律して、正さなければならない感情として忌み嫌われている。

これを肯定されたら?

「このままでいいんだよ。欲望に従いなさい」

と言われたら?

正直「わーーーい♪」って喜ぶだろう。

ここで描かれている悪魔は、 アダムとイブに優しい言葉をかけているのだ。

そしてアダムとイブもまた、そんな悪魔のことが大好きなのだ。

蛇と悪魔

恋人のカードで蛇が描かれていただろう。 あの蛇はサタンの使いだったのだ。 そして悪魔のカードに描かれている悪魔も、 サタンである……

サタンは神の座に上り詰めようとし、 楽園を追放された堕天使だ。 彼もまた、もともとは楽園の住人だったのだ。

そんな彼が何故、アダムとイブを陥れたのだろうか?

復讐だろう。 神が愛していた人の子たち。 そんな彼らを楽園から追い出すことによって、 神から愛するものを奪うことになった。

だから私は、神への復讐だったのではないかと考えている。

そして人の子は欲望に飲まれやすくなっている。 今も尚、悪魔の誘惑というのは、私たちの耳元で囁かれているんだね。

象徴

  • 二人の人間 = アダムとイブ
  • 悪魔 = サタン

タロットカードと占星術の解説

照応

リーディングのコツ

悪魔のカードは救いが無い!!!

欲望の固まり!! 動物そのまんま!!!

ってイメージが強い。 アダムとイブの成れの果てがこれかぁ、って思うととても悲しい。

恋愛を占ってるときにこのカードが出てくると、 占いの結果を伝えるときに、ちょっと躊躇うよね。

「欲求のままに動いてますよ」ってつまり、 「遊ばれてますよ」ってことだと思うしさ……

なんかもうちょっと、広い視野でこのカードを見られたら、 もうちょっと捉え方が変わるのかもしれないけどね。

今のところ、ひらめく気配なし……

でもサタンと蛇が繋がってる、っていうのは面白いよね。

それと同時に、サタンの執念は恐ろしいと思う……

このカードが出現した相談