最新更新日時:2019/03/08
司祭のカードをよく見てほしい。 他の偉い人のカードと異なる点が1つある。
「信者」「民」の姿があるのだ。
この人物は「人」に働きかけて、 今のこの地位を築いている人物なのだ。
一般的な意味
正位置
- 人望が厚い
- 信頼され、味方がいる
- 正しき道に導く
逆位置
- 私欲で権力を行使する
- 信頼を裏切る
- ずる賢くなる
タロットカードの絵の解説
絵から感じるストーリー
信者が表している事
まず司祭と信者は、何を行っているのだろうか?
信者は司祭から教えを受けているのだ。
さて、この司祭にはどのような力がある人なのだろうか?
1つ目は、民が迷っていた時の道しるべとなれるだけの経験があること。 2つ目は、民を自由に動かせるだけの権力があること。
もしもの話であるが、 民は、皇帝と司祭の、どちらのいうことを聞くだろうか?
たぶん「司祭」のいうことを聞くだろう。 本来であれば、力関係が 「皇帝 > 司祭」 となっているから、民は皇帝のいうこと(=司祭のいうこと)を 聞いているだけであって、 もし司祭が皇帝を裏切ったときには、 きっと民は皇帝に対し、反乱を起こすだろうね。
この「司祭」というのは、ある意味最も力のある人物なのだ。 その証拠に、冠がタロット1の豪華さである。
女司祭と対になる司祭
女司祭は青い服をまとっていた。 それに対して、司祭は赤い服をまとっている。
女司祭は「神」を中心として物事を考え説く人物に対し、 司祭は「人」を中心として物事を考え説いている。
どちらがよい、と決めるわけではないが、 やっぱり杓子定規に「神の教えだから」と人を縛る女司祭より、 各々の話を聞き、その上で進むべき道を示す司祭では、 やっぱり「好感度」は法王の方が高いだろうね。
誰だって、人の話を「聞いてもらった」という感覚が、 一番満足度が高いからね。
女司祭=規則、担任の先生、とすると、 司祭=カウンセラー、保健室の先生、ってところだろうか。
このカードは、良いカード?
このカードが出たときに、良いカードか、と聞かれると、 正直回答に困るのだ。
彼の一存で国を動かせるだけの影響力があるのは事実。
ただ、現実世界で歴史や宗教について考えると、 宗教がらみで事件を起こすときは必ず「指導者」がいる。
故に、どうしても「人望が厚い」だけではなく、 「私欲のために周囲を振り回す」という意味合いも出てくる。
故に、ちょっと難しいカードなのだ。
象徴
- 赤い服 = 情熱的
- 大きな冠 = 大きな権力
- 信者 = 人望の厚さ
タロットカードと占星術の解説
照応
- 占星術 : 牡牛座
絶対に曲げない強い意志
司祭は己の強い意志を持って信者に説教を行う。 つまり、司祭は他者から影響を受けにくい存在であると言えるのだ。
もちろん理論的に物事を考えるため、大きく外れた道を歩むことはないはずであるが、やはり自分の意志を曲げないという事は、過ちに気づいたとしても正すことが出来ないとも取れる。
実際に、信者たちは司祭の言う事を妄信して、彼の指示を愚直に実行するだろう。 その指示が間違っていたとしても、一度進みだした事はなかなか止める事が出来ない。
動くことを促す事は出来ないが、逆に動き出したら止める事も出来ない力を持っている存在が、司祭と言える。
リーディングのコツ
どこで見たかは忘れたけれど、 「『ずる賢い人』ってイメージが強い」という文章を見たことがある。
うん、まぁ、私もそんなイメージだ。
書物を持っていないということは、軸になるものがない…… それか「自身」が軸であるということなんだよね。 それはそれでいいんだけど、 その時々によって発言が変わるイメージが強いんだよなぁ。
そして周りも「司祭様が仰るのならば……」と言うことを聞いちゃうんでしょ? すっごく恐ろしい事だと感じるのだ。
自身に司祭が出たときは「私利私欲に走らないように気を付けよう」と思うし、 相手に司祭が出たときは「利用しないように気を付けよう」って思う。
悪いカードではないけど、両手を挙げて喜べるカードでないことは確かだね。
このカードが出現した相談
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