生まれ持った気質が子どもには備わっています

「生まれ持った気質」の存在をご存知ですか?

育児をする上で、子どもが不都合な行動を取るとすぐに親のしつけのせいにされますが、親にはどうにもできない「生まれ持った気質」が9項目も存在することが分かっています。

何が何でも親のせいにしたがる人に絡まれた時には胸を張って仰ってください。

これが我が子の個性です

生まれつきの気質について

9つの気質の特徴

気質をタイプ別に初めて分類したのは、研究者のステラ・チェスとアレクサンダー・トーマスです。

1956年から1988年にかけて、140人の子どものデータを収集し、気質の9つの特徴を特定しました。

①活発さ、②規則正しさ、③新しい環境への反応の仕方、④変化にたいする順応の速さ、⑤喜怒哀楽の激しさ、⑥機嫌の傾向、⑦注意のそれやすさ、⑧粘り強さ/注意維持時間、⑨五感の敏感さです。

引用元:いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55---IQが挙がり、心と体が強くなるすごい方法 著:トレーシー・カチロー 訳:鹿田昌美

少々古いデータではあるようですが、子どもに関して生まれつきの気質があるという事が統計的に分かっています。

それでも「この子の性格は生まれつきです」と言える事は、子どものしつけについて責任を負う親としては心強いものとなると思います。

また、引用元の本ではこのような事も書かれています。

その気質は子ども時代を通じてほとんど変化がなく、親の影響は限られていること、子育てのスタイルに影響を与えることがわかっています。

引用元:いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55---IQが挙がり、心と体が強くなるすごい方法 著:トレーシー・カチロー 訳:鹿田昌美

周囲の人に対して強気に出ると同時に、親は子の気質を理解して、それに合わせた教育を行っていかなければ、子は当然のこととして、親にも負担がかかるということが自ずとわかります。

気質の捉え方

ご相談者様からお子さんの性格診断を依頼されることがあります。

大抵喜ばれるフレーズは「粘り強い子」「確実に成果を上げる」「トラブルを起こす事なく過ごす」という物です。

逆に嘆かれるフレーズは「注意散漫」「飽き性なためスペシャリストではなくゼネラリスト」「我を通して衝突しがち」という物です。

しかしながら、長所と短所は表裏一体であると考えています。つまり、長所は長所であり続けることはありませんし、短所もまた短所であり続けることはないのです。

「粘り強い」は一見長所に見えますが、短所として捉えると「決めた事は間違っていても曲げない」となります。 「注意散漫」は一見短所に見えますが、長所として捉えると「情報収集能力が高い」となります。

結局のところ、長所も短所も見せ方が異なるだけなのです。

親が子の気質を知った時にまず先に考えるべき事は「いかに気質を矯正するか」ではなく「いかに気質を活かすか」です。

長所だと思って放っておくと、気が付くと短所に転じています。 逆に短所だと思っていたところが、いつの間にか長所として花開いていることもあります。

子どもの気質を見極めて、それに適した環境になるよう、親として気を使っていきたい所ですね。

トキちゃんの気質

GWの帰省を経て明らかになった

トキちゃんは1人目であるが故に、基本的には親と同居している祖父母の大人4人に囲まれて生活しています。 その中では大変やんちゃで、おしゃべりで、活発に活動するのですが、GWに旦那の実家に帰省し、従姉妹たちの中に身を置いたトキちゃんの反応に、正直驚きました。

まず私の膝の上から降りないのです。 普段ならば1人で1階から2階に行ってしまうほどに冒険家なトキちゃんが、私の膝から一切降りようとしないのです。

そして、声を発しません。 キャッキャッと常に声をあげているトキちゃんが、ほとんど声を出さないのです。

ようやく慣れてきてオモチャなどで遊び始める物の、5分置きぐらいの感覚で私の元へやってきて母乳をねだります。 一通り飲んで、安心したのか、また遊びに行き、充電が切れて戻ってきて母乳を飲み……とまるで掃除機のルンバです。

食事も進みません。 元々食わず嫌いな部分があったトキちゃんですが「今までこれを食べてたのに!」という物を食べてくれませんでした。

正直、親としてトキちゃんの様子に困惑しました。 家と外でこんなにも大きな差があるのだと、私は知りませんでした。 どうしたらこの子は、従姉妹たちみたいに活発になれるだろうか?とも考えてしまいました。

ここまで考えた所で、この9つの気質の特徴の話を思い出したのです。

「あぁ、そっか。これがトキちゃんの生まれ持った気質なんだ」

と思う事で、私の中でどこか納得し、落ち着きを取り戻しました。

トキちゃんの気質に対する思い込みと実際

トキちゃんの気質は、以下の通りなのでしょうね。

気質 思い込み 実際
①活発さ 活発 活発
②規則正しさ 柔軟 柔軟
③新しい環境への反応の仕方 興味を示す 怖がる
注意深く観察する
④変化にたいする順応の速さ すぐに周囲に溶け込む 順応に1日2日かかる
相当ストレスが掛かっている
⑤喜怒哀楽の激しさ よく笑い、よく泣く よく泣く、愛想笑いが多い
⑥機嫌の傾向 笑っている時間が多い 笑っている時間が多い
⑦注意のそれやすさ これと決めると手を放さない これと決めると手を放さない
⑧粘り強さ/注意維持時間 10分程度熱中することがある 10分程度熱中することがある
⑨五感の敏感さ 音に敏感 音に敏感

変化にたいする順応の速さは、大きく異なっていました。 外に出ても良く笑うから、すぐに環境に慣れるのだと思い込んでいましたが、実際には外に振りまいていた笑顔は愛想笑いで、いわゆる処世術みたいなものだっただけで、順応に時間がかかっていたようです。 そして、順応するまでに相当なストレスを感じていたようです。

トキちゃんの気質と上手く付き合うために

愛想笑いが多い、つまり人の期待などに敏感に察知する力が幼いながらにも既に備わっているということですね。 それだけ親の顔色を窺い、適した行動をしやすいということ…… 自由奔放に見えて、思ったよりもストレスを抱えやすい気質であることを感じました。

つまり、トキちゃんはストレスを解放する場所を他人よりも多めに用意する必要があるということです。

今は「親の抱っこ」「母乳」で安心できる場所、ストレス解放の場所を作り出す事が出来ますが、いずれは親から離れる事を考えると、自らの手でその環境を作り出せなくてはなりません。

自室にこもる、他者に助けを求める、おまじないを唱えるなどなど……

生きやすい道を提供するのではなく、生きやすくなる術を教えて行きたいと感じています。

リラ猫ののタロットハウスの未来についても考えています

実は「リラ猫のタロットハウス」から名前を変えようと考えています。

と言いますのも、ブログもそうですが、YouTubeにて行っているLIVE配信の内容が、占いから離れる事が多いからなんですね。 私自身、占い師という身でありながら、占いは全く信じていませんし、現実を見つめるためのツールとしか捉えていません。 それなのにも関わらず「占い師」と名乗る事、「占い」に縛られて記事を書くことが苦痛になってきているという事情があります。

ただ「心理学」「統計学」では漏れがあったり、特に人の行動を促すという意味で「占い」は強いと感じています。 人は時に、厳しい現実よりも曖昧な明るい未来を夢見たいと思う時がありますから。 北風と太陽ならば、占いはまさに太陽の存在となります。

そのため、「占い」自体は活用し続けたいのですが、活動範囲をもっと広義に捉えられる名前はないかと思い、考えています。

今のところ、画数も良く、活動内容が分かりやすい名前として「リラ猫の精神研究所」が第一候補となっております。

もう少しこねて、更に良いと思える名前があったらそちらに変えるかもしれませんが、近々リラ猫のタロットハウスではなくなることを、先にお伝えいたします。