最新更新日時:2018/10/01
雪の降る寒い夜。 ボロを纏った女性と、松葉杖をついた男性が、立派なステンドグラスの前を急いで通っていく。
ステンドグラスの建物は、教会。 温かな光が貧しい2人を照らして、まるで対照的な光景だ。
一般的な意味
正位置
- 助けを求められない
- 意地を張る
逆位置
- プライドを捨てる
- 助けを乞う
タロットカードの絵の解説
絵から感じるストーリー
温かな教会
寒い夜であるというのに、教会の中は煌々と光が照らされている。
ステンドグラスに金貨が5枚も埋め込まれていることから分かるように、 この教会というのは、とても裕福な教会なのだ。
支援者がたくさんいるからこそ、この教会は保っている…… 逆に、支援者たちはこの教会に助けられた人たちなのだ。
助けられたからこそ、恩返しとして教会に寄付をする。 そうやって大きくなった、皆から愛される、豊かな人にも貧しき人にも開かれた教会なのだ。
貧しき2人の行く先
この2人はこの教会に向かって歩いているのだろうか?
否、通り過ぎようとしているのだ。
女性は教会を見ずに俯いたまま歩いている。 男性はちらりとステンドグラスに目をやるものの、女性に置いていかれないよう急いで歩いている。 この2人は教会に助けを求めることができないのだ。
何故か? プライドが邪魔をしているのだろう。
女性の赤い服は情熱の色。 もともと裕福に暮らしていたが、商売に失敗したのだろうな。 転落した様など、誰にも見せたくはない。
男性は左足が甲冑であることから、元兵士なのだろう。 兵士ということはそれなりの生活を保証されており、横柄な態度を取っていたからこそ、 怪我のために解雇されたからといって、庶民らに助けを求めるわけにはいかない。
そうやって意地を張り、雪の夜の闇の中に2人は消えていくのだ。
象徴
- 女性 = 商人の娘
- 男性 = 元兵士
- ステンドグラス = 裕福な教会
タロットカードと占星術の解説
照応
リーディングのコツ
現状を認めなければ、助けを求めることが出来ない…… 現状を認めなければ、せっかくの救いの手に気付かぬまま通り過ぎてしまう……
そんなことを気付かせてくれるカード。
人生山あり谷ありなのだから、人が困っていれば助けてあげて、逆に困ったら素直に周りに助けを求めればいい。 そんな単純なことが、変なプライドがあると出来なくなるんだよね。
きっとこの2人も、あの教会に訪れていたら人生のやり直しができただろう。 でもその勇気がなかったのだよなぁ。
このカードが相談者に出た時は、勇気を出すように促すのが、占い師の役割なんだろうな。