最新更新日時:2018/10/01
左手で剣をまっすぐと天へと構え、 右手で天秤を平衡を保たせている、 椅子に深々と座りまっすぐ私たちを見つめる女性。
彼女は、善悪を判断し、裁きを下す人間である。
その彼女を前にした私たちは、 真実を話さずにはいられなくなるのだ。
一般的な意味
正位置
- 正しい判断を行う
- 自らに素直に生きる
逆位置
- 公平さに欠ける
- 人を欺く
タロットカードの絵の解説
絵から感じるストーリー
剣の存在
剣は一体何のために存在するのだろうか。
もちろん、悪い行いを裁くためだ。
女性にしては大きな剣である。 きっと容赦なく、その剣で振りかかって来るだろう。
しかしながら、裁くためだけに使われるのではない。 悪い事柄を「断ち切る」ためにも剣は必要である。
同じ悪い事柄であっても、 自分が100%悪いものと、行わざるを得なかった事があるだろう。 前者ならば容赦なくその身を切られるだろうが、 後者の場合は、きっとその行わざるを得なかった「理由」を断ち切るだろう。
天秤の存在
この天秤は罪を測る天秤のようだ。
100%悪いことであれば、その身を切られる。
しかし、行わざるを得なかった場合には、 その「理由」を断ち切る……
しかし、物事にはいつだって「100%」なんて無いのだ。 たとえ行わざるを得なかったとしても、 それは罪であることには変わりは無いのだ。
だから罪を償わなければならない。 償って新しい人生を歩まなければならない。 その罪の償う量を、この天秤によって測るのだ。
彼女の座っている場所
女司祭と同じような構図となっていることに気づいただろうか。
女司祭は背後の布の更に向こう側に、水平線が見えていた。 つまり、海を背にしていたのだ。
正義はどうだろう? 水平線も見えない。何も見えない。 見えるのは黄色い空だけ……
黄色の空は朝日を示す。 始まりの光だ。救いの光だ。
女司祭は何のために海を背にしていたんだろう? 陸と海の境界を示すためだ。 それならば、正義は……?
きっと、自らの罪から救われるためには、 この正義を司る女性に対して、 全てを告白しなければならないようだ。
象徴
- 剣 = 裁き・悪を断ち切る
- 天秤 = 罪の重さを測る
タロットカードと占星術の解説
照応
- 占星術 : 天秤座
リーディングのコツ
最近良く見かける正義のカード。 それだけ罪悪感に苛まれている人が多いということだろうか。
どうしても正義のカードが出てくると、 天秤を思い浮かべてしまって、 節制とどのように違うのだろう? と悩んでしまう。
けれどやっぱり節制と違うところは、 善悪の判断を経た上で、行動をするところなのかな。
節制は、倹約家なイメージが強いからね。 どちらにせよ、正義のカードが出たときは、 「取るべき行動を取りなさい」 と強く言うしかないのだろうなぁ。
もしそれに逆らったら…… ……やっぱり正義を司る女性に裁かれるのかな……
この正義を司る女性のことを、 最初は男性だと思っていた。
この記事を書く上で調べていたら、 女性であることが分かった。 しかも裁きの女神様だった。
失礼致しました。裁かないでください。