タロットカード:小アルカナ ワンドの6

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最新更新日時:2018/10/01


5本の棒と、月桂樹の冠を付けた1本の長い棒。 その長い棒を持ったリーダーらしき人は、 馬に乗って行進している。

この人たちは、戦争をしてきたのだ。 そして、無事に勝ったのだ。

その嬉しい報告を、祖国へ持ち帰る途中なのだ。

一般的な意味

正位置

  • 勝利
  • 支配をする

逆位置

  • 悲しみに暮れる
  • 反感を買う

タロットカードの絵の解説

絵から感じるストーリー

馬の表情

勝利を手にし、喜びいっぱいで祖国へと帰る人々。

しかしながら、リーダーらしき人の乗っている馬は、 下を向いているのだ。 何故だろうか?

リーダー以外の人々が「歩いている」ことにヒントがあるのではなかろうか。

さっきまで行っていたことは戦争なのだ。 当然、そこには別れ……死があるはずなのだ。

リーダー以外の人々が乗っていた馬はどこに行った?

………… だからこそ、馬は喜ぶことができないのだろう。 だからこそ、馬は下を向いているのだろう。

「勝利」にあるのは「喜び」だけではない。 必ず「犠牲」や「悲しむ人」が現れるのだ。

ソードではなくワンドの理由

戦争で扱われる武器で真っ先に思い浮かぶのは、銃だろう。 時点で、剣だと思う。 それならば、「勝利」を示すカードとして、 ソードが選ばれるのが普通であると思われる。

しかし、実際はワンドだ。 その理由はやはり、生命力故だろう。

豊かな土地を手に入れるためには、 戦争というものが手段の1つとして入ってしまう。

大アルカナの女帝みたいに、愛で世界を包めれば良いが、 そのような思想に人々はなかなかなれない…… それが現実なのだろう。

だからこのような、馬のような表情の人々が なかなか消えないのだ。

豊かな土地が引き起こした出来事

このような「戦争」というのは、 資源を求めて行われるものなのだ。 つまり「豊か」だからこそ、発生する出来事なのだ。

当然周囲からは、羨ましがられ、妬まれ、奪おうとされる……

それが「豊かさ」の宿命なのかもしれない。

象徴

  • 下向きの顔 = 悲しみ
  • 月桂樹の冠 = 永遠

タロットカードと占星術の解説

照応

リーディングのコツ

このカードは馬の顔がとても印象的なのだ。 人間は前を向いているというのに、 馬だけが下を向いている…… なんというか、滑稽だな、と思う。

戦争ももちろんそうだけど、 「国のためー!」と言いながら、 結局敵を作ってるんだよなぁ。

そして、純粋に仲間の死を悲しんでいるのは、馬だけっていう。

……けれど、人間って信仰深い生き物であるからか、 何かを妄信すると、周りが見えなくなるんだよね。 そういう人間の汚い部分を、 このカードは暗に示しているような気がするんだよね。

私はあまり明るいカードに思えない。 ちゃんと周りを見ましょうね、ってところだろうか。

このカードが出現した相談