最新更新日時:2018/10/01
猛獣使いといえば、真っ先に思い浮かぶのはムチだ。 ムチを猛獣の体にピシャリと打って、意のままに動かすのだ。
しかしこの女性は、ライオンを従わせているのにも関わらず、 ムチを持っていない。
しかも、彼女はライオンに手を伸ばし、優しく撫でて、 落ち着かせようとしているのだ。
一般的な意味
正位置
- 相手を従わせる
- 優しさで包み込む
逆位置
- 無理強いをする
- 恐怖心を与える
タロットカードの絵の解説
絵から感じるストーリー
女性とライオンの関係
女性とライオンは友人だったのだろうか? いや、違うだろうね。
ライオンの尻尾を見て欲しい。 2本の後ろ足の間に尻尾を挟みこんでいる。 猫を飼っている人ならば、この仕草が何を示しているのか、わかるだろう。 そう。「怯えている」のだ。
友人であったのならば、怯える必要はない。 このことから、この2人は「初対面」と私は考えている。
怯えたライオンを見た女性の行動
ライオンは彼女を見て怯えたのだろう。
彼女の頭には無限のマークがある。無限の可能性を示すマークだ。 つまり彼女も魔術師同様、神に近い存在であるのだ。
高貴な存在を目の前にして、 ライオンは思わず怯え動けなくなってしまったのだろうな。
そんなライオンを見た彼女は、 頭を、顎の舌を優しく撫でて、落ち着かせようとしているのだ。
力とは何か
この絵からは「力」を感じ取ることはできない。
肝心のライオンは恐れ怯えている状態だし、 唯一描かれている人間は女性だ。
ではどこに「力」が表れているのだろうか?
それは女性の「愛の力」だ。
百獣の王と呼ばれる存在であっても、 神の愛の前ではその牙を収める。
そして生きとし生けるもの全てが、 その神の優しさに触れることが許されている。
この女性の優しさが世界中に伝われば、どうなるだろうか。 無駄な戦争は無くなり、血が流されることはないだろう。
これもまた1つ「力」の形なのだと思う。
象徴
- 無限のマーク = 無限の可能性
- ライオン = 強い存在
タロットカードと占星術の解説
照応
- 占星術 : 獅子座
リーディングのコツ
「力」というから誤解を招きやすいカードだと思う。 単純に腕力を示しているわけじゃないのだ。 ここで示しているのは「心」の強さなのだ。
このカード自体にもいろんな説があって、 私のように「撫でている」と捉えている人もいれば、 「口を閉じている」と捉える人もいるのだ。
どの道「非力な女性が」行動していることがポイントになっているので、 「無理強いをしているわけじゃない」という 結論に至ってる人が多いみたいだけどね。
単純に物事を決断・推し進める力があるを示したいのであれば、 皇帝・法王がいるからね。 本当にそういうことを示したいのならば、こちらが出るはずだ。
他のカードと似ているとすれば、女帝かな? 女帝も「愛」がテーマとなっているカードだ。
けれど決定的に異なるのは、 「目的」だろうか。
女帝は「子孫繁栄」「国の繁栄」が目的になっている。 けれど、力に出てくるこの女性の目的はなんだろう? 「何も無い」のだ。 ただただ「神の愛」をお届けしているのだ。
慈悲っていうのはまさに「力」のカードが示しているんだろうね。