西洋占星術:惑星

最終更新日時:2018/10/03

こちらは、西洋占星術の惑星のお話。 10個の惑星について、性質を説明していきます。

惑星とは

西洋占星術で惑星というと、

太陽、月、水星、金星、火星、木星土星天王星海王星冥王星

の10個の天体を指します。

本当は、太陽は恒星、月は衛星、冥王星準惑星なので、現在の科学とは認識が違うところがありますが、 西洋占星術自体、天動説(地球の周りを太陽などの他の惑星が回っている)を用いているため、このような事が発生しています。

混乱されないでくださいね。

さて、西洋占星術を見る上で、惑星とサイン(星座)は切っても切れない関係にありますが、 惑星は人物、サインは洋服だと思われてください。

どんな洋服を着ても、その人物の本質は変わらない……

今回はその惑星に関する紹介です。

太陽

生命の源。 自分自身の個人の力を示しています。

私たちというのは自然と太陽の力を発揮することは出来ません。

自分の太陽の力とはどのような物なのかを認識し、その力を「発揮しよう!」と意識をしない限り、使えないのです。 つまり、自分の太陽の力を知り使いこなすとは、人生を過ごす上で一つの目標となります。

自分自身を健康に保つためには、太陽の力が必要不可欠です。 日常の中に、太陽の力を発揮できる環境を作ることによって、自分自身のエネルギーの充電になります。

また、どの惑星の中でも最も外交的な惑星です。 そのため、太陽の性質が私たちに行動を起こさせる起爆剤のような存在です。 自分がどのような振る舞いをすることで知名度を上げるかをも示しています。 伝記に載るような方は、太陽の力を上手く発揮された方なのでしょう。 しかし、計画性や柔軟さなどは欠落しているため、他の惑星からのサポートが必要になります。

無意識、感情。 太陽などのその他の惑星の行動を受け入れる存在が月です。

太陽が未来志向であれば、月は過去志向です。 過去の記憶を保持し、その経験を元に、太陽に「このような部分に気をつけて行動しなさい」と助言をする存在です。 私たちが日々「習慣」を身につけて生活が行えるのは、月が過去の記憶を保持しているからです。

月はどの惑星から見ても器となります。 つまり、どのような行動、思考も、全て月のフィルターを通して見ているということですね。 そのため、肉体(器)を満足させるためのヒントは月にあります。

太陽が男性ならば、月は女性を示します。

太陽と月の関係はとても大切です。 意識と無意識の関係について向き合っていくことは、自分自身の深い理解へと繋がっていきます。

水星

水星とはラテン語で「メルクリウス」と言います。 ギリシャ神話に出て来るメルクリウスは、神々のメッセンジャーとして賞賛されていました。 それと同じように、水星はコミュニケーションや知的能力を司る惑星となっています。

水星の本質は「繋がりを作る」ことです。 言語能力(言葉と言葉の繋がり)、物質的な繋がり(形の移動)、そして人間関係(人と人の繋がり)が含まれます。

私たちが赤ん坊の時、どのようにして自分の感覚を理解していると思いますか? 知覚を得て、経験と照らし合わせて解釈し、読み解き 、統合し、そしてようやく感覚を理解しているのです。 そのため、水星の働きは肉体を通して生活している以上、必要不可欠な存在なのです。

太陽と月の、意識と無意識から送られて来るメッセージを一つの理解として落とし込む、またはバランスを取るのが水星です。

金星

愛と美の女神でお馴染みのビーナス(ウェネス)……金星は、まさに魅力を支配している惑星です。

愛……似た者同士が惹きつけ合い、一つに結ばれる結束の力も、まさに金星の働きです。

価値のあるもの(喜びや楽しみ)、美に関しても金星が支配していますが、私たちが考えるべきことは、この金星が示す価値観とどのように付き合っていくかです。

私たちは金星の影響を受けていて、かつ愛情を抱いている人に対して、一般的に「変」と思える事柄も「素敵♪」と思わせてしまう…… 恋は盲目な状態を作り出してしまいます。 そのため、金星のエネルギーが働いたままに結婚をすると後悔するケースも出てくるわけですね。

美の側面…… 創造的なエネルギーが優位になると、音楽や芸術などを通して表現をし、人と人との繋がりを作ります。

金星とは、「1+1=3」を実現するために、人と人を結びつける働きがあります。 しかしながら、物質的な「魅力」に囚われてしまった人は、金星の本質の働きを無視した行動をとってしまいますため、注意が必要となります。 まさに、自滅しやすい星と言えますね。

火星

マルスはローマの戦いの神です。 そのため、火星もまた攻撃性…… 求める事柄に対してどのように行動するかを示す惑星となっています。

金星と火星は相補的な関係にあります。 金星が似た者同士を惹きつける力があるのに対して、火星は異なる者を惹きつける力があります。

また、似た側面をもつ太陽と火星を比較すると、 太陽は利他的、火星は利己的な考えを持っています。 火星の持つ爆発的なエネルギーは、抑制してコントロールをすればとても良いパワーとなりますが、野放しにしておくと全てを破壊する恐ろしい力となってしまいます。

火星はとにかく衝動性が強く、エネルギーを使うために善悪関係なくどのような行動でも良いので、私たちを突き動かそうとします。

トラブルの元凶、攻撃性、暴力性を示す火星は自我に執着した時に暴走しやすいです。 あくまでも火星をエネルギーとして用い、自我をあるべき場所に止まらせておけば、とても良いエネルギー源となります。

木星

木星は太陽系の中で最も大きな惑星です。 そのため、成長と拡張を司ります。

木星は全ての事にYESと答える、イエスマンです。 そのため、安心して限界を破り、新しい領域への進出を促してくれます。 「私たちは何でも達成できる!」という自信を与えてくれる存在なのです。 しかしながら、際限なくYESと言ってしまうため…… 制限をかけてあげる必要があります。

木星が望んでいるのは、新しい経験、新しい情報です。 そのため、旅や探検などを好みます。 そして、ユーモア、楽しみの感性、共感に影響を与えます。 優しい暖かなお母さんのようなイメージですね。

木星は、社会に関係する上でとても大きな影響力を持ちます。 全体像を把握し、その中の個として何が行えるのかを探します。

また、宗教性を示す惑星でもあります。 木星の楽観的な思考というのは、揺るぎのない信念の結果です。 そのため、私たちが信仰心を持っていると、木星のような楽観的で穏やかな考え方となり、恐れなどの感情を抱かないで済むようになります。

私たちはあくまでも世界の一部であるのだと理解をする事で、私たちは成長していきます。 しかし、木星の信仰心だけでは日常生活は送れないため、現実をしっかりといきていくことも忘れてはいけないです。

土星

土星の本質は制限を与えること、責任を与えることです。 つまり、私たちが受けなければいけない試練をきっちりと与えてくるのが土星です。

木星が努力を認めてくれる優しい先生ならば、結果主義の厳しい先生が土星です。 木星の広がりに対して、土星の制限…… 2つの惑星でバランスを取り合っている関係になります。

土星が与える課題とは、簡単にクリアできるものではなく、長い年月をかけて習得し達成できるものです。 私たちは、自分の制限や限界を受け入れる必要があります。 ようやく受け入れられるようになるのが、土星回帰(サターンリターン)を迎える29歳と半年です。 それらを学んでようやく私たちは自由を手に入れることができます。

土星は排除することで、物事を具体化し輪郭を持たせる働きがあります。 何が自分らしくて、何が自分らしくないかを明確にしてくれます。 結果的に「自分とは何なのか」を土星が教えてくれる結果になります。

自分を傷つけるものに対して壁を築くのが土星。 しかし、傷つかないようにと守っていたはずが、だんだんとその壁に依存して行ってしまう…… そのため、いつかはその壁づくりをやめなくてはならないのだが、それに気づかなければ、人生は困難なものとなります。

天王星

宇宙とは永遠であり、その宇宙と切り離せない私たちもまた永遠でありあることを思い出させる存在が、天王星海王星冥王星。 その天王星の目的は、物質的な宇宙という土星の構造を崩壊させることです。

天王星のエネルギーは破壊的な影響を伴います。 しかしそれは、事故にも奇跡にも関係がしていることです。 そんな天王星の存在をどのように経験をするかというと、どれだけ土星に執着しているかによるようです。

土星の課題をマスターし、土星が示す支配と構造に縛られていなければ、天王星によって活力を回復させる経験をすることになります。 逆に土星に囚われていると、天王星によってこの世の終わりが訪れたかのように感じられるようです。

天王星は執着に気づかせてくれます。 天王星により手放すことを学んで柔軟になり、変化に対応できるようになります。

海王星

土星が作り出した現実という幻想を天王星が打ち破り、その先に待っているのが海王星海王星は想像力、宇宙の可能性を象徴します。

海王星は境界と構造を曖昧にします。 そのため、現実の中に非現実的な存在に気付きやすい場所を示します。。

空想や魅惑……つまり芸術的な側面で海王星に触れることが出来ます。 しかし、海王星を上手く扱えない人は、現実逃避としてアルコールや薬物などに依存してしまいます。

冥王星

冥王星は自我の死を示します。 私たちは自我を手放すことに強い恐怖を覚えるため、冥王星から逃げるために、自分の自我に強く執着してしまいます。

冥王星は自分自身が変わるために、私たちが学ぶべきことを示します。 つまり、私たちが手放すべき事柄を示します。

冥王星自体はまやかしを打ち砕く破壊者…… つまり純粋なもののみを残すエネルギーを持っています。 上手く活用することで、他人を導くことで活躍することになるようです。