最新更新日時:2018/10/01
10本のワンドを両手に抱えて歩く男性がいる。
その男性は若さこそあれど、 背中は曲がり、少しでもバランスを崩せば、 そのまま倒れてしまいそうなほど辛そうである。
一般的な意味
正位置
- 重荷を背負う
- 強い責任感
逆位置
- 重荷に潰される
- 他人に助けを求められない
タロットカードの絵の解説
絵から感じるストーリー
ワンドという宝物
彼は自分の街に、このワンドを持ち帰ろうとしているのだ。
その両手いっぱいのワンドは、エネルギーそのもの。 ワンドの9は己のためにワンドの力を使おうとしたが、彼は皆のためにワンドの力を使おうとしているのだ。
しかし、そのワンドの力は膨大である。 そのため彼一人では、支えることができないのだ。
支えることが出来ないのならば、どうすればいいか?
そんな彼を「皆で」支えればいいのだ。
責任感の強さ
彼はとても責任感が強いのだろう。 だからこそ、このワンドを見つけたとき、運ぶと決めたとき、1人で運ぶことを決めたのだろう。 2人で5本ずつ持てば、もっと楽だったはずなのに、だ。
きっとそれは、彼の意地。 若い彼が背負っている責任が故に、取らせた行動なのだ。
彼は次期領主。 彼の手で、自分の民を、自分の土地を守らなければならないのだ。
1人ではないことに気づくべき
彼は忘れている。 この土地を治めるのは「領主」だけではないことを。 周囲にたくさん手伝ってくれる人がいることを。
力を持っているからこそ忘れてしまう。 1人で全部出来てしまうから忘れてしまう。
彼が街に帰ってきて、彼の様子を見た民はこういうだろう。
「なぜ、私たちに手伝わせてくれなかったんですか!!」
こうやって彼は、成長していくのだろう。
象徴
- 街 = 彼の領土
- 10本のワンド = 彼の負っている責任
タロットカードと占星術の解説
照応
リーディングのコツ
第一印象は「この人、潰れる!」だった。
だって、こんな重たいものを1人で持ってるもんね。 こけたら絶対、下敷きになるでしょ。 危ないじゃん……
10という数字はそのスートの「完成形」を表すらしいけど、ワンドの10は押しつぶされることが完成形なの?って疑問に思ってた。 力を持つものは力に押しつぶされる、って言いたいんだろうね。
けど、ワンド自体は生命力とか、繁栄の意味も強いから…… だからこそ「誰かに助けてもらうべき」というメッセージを込めたのではないかと思う。
偉い人ほど、なかなか助けを求められないからね。 この人はすごい人だからワンドを抱えているんだろうけど、たった一人では潰されてしまうからね。
力のある人ほど、誰かの助けが必要であるということを、教えているカードなんだと思う。