最新更新日時:2018/10/01
男性の足元には、倒れた杯がある。 杯の中身は地面へと溢れ、空っぽになってしまっている。
それを見つけたこの男性は、 失った物の大きさにショックを受け、悲しんでいるのだ。
「もう戻らない」
そんな絶望に苛まれているのだ。
一般的な意味
正位置
- 絶望
- マイナス思考に陥る
逆位置
- 小さな希望を見出す
- 悲しみを堪えて前を向く
タロットカードの絵の解説
絵から感じるストーリー
倒れた3つの杯
この杯は誰が倒したのだろうか?
もちろん、この男性だ。 自分の宝物を、自分の過ちのせいで失ってしまったのだ。 だからこそ、絶望の淵に立たされているのだろう。
しかし彼の足元には、まだ2つの杯が残っている。
彼は、この2つの杯を見て、 「大切にしよう」 「まだ全てを失っていない」 と気付くべきなのだ。
けれど、彼は一向に残った杯を見ようとしていない。 これではいつまで経っても、前に進めない、悲しい人となってしまっているのだ。
杯の中身の正体
カップは愛情を司るということは、カップのエースで書いた。 ここで出てくる聖杯もまた、愛情の量を示している。
しかし彼は、彼の目の前で、その愛情を失った。 だからこそ、彼は深く悲しんでいるのだ。
実は彼は、この土地を治める人物。 民からもらった愛情こそが、 この聖杯の中に溜まっていた物なのだ。
彼は気づかなければならない。 まだ2つの愛情が残っていることを。 何よりも、目の前に大きな川が流れていることを。 聖杯ごときでは汲みきれないほど、 大きな川が、愛情が溢れていることを。
足元ばかりを見るのではなく、前をしっかりと見つめる必要があるのだ。
象徴
- 川 = たくさんの愛情
- 城や橋 = 男性の土地
- 黒のマント = 閉ざした心
タロットカードと占星術の解説
照応
リーディングのコツ
猫のカードだと、真っ赤な液体が地面を濡らしているのだ。 だから、キリストの血……ワインかな?と思ってたんだけど、 ウェイト版だと、緑の液体も流れているから、違うと思った。 緑の液体ってなんだよ、スライムかよ……
ともかく、液体の中身は何でもいいのかなと思った。 それが「愛情」「大切なもの」であれば、何でもいいのだろう。
人間生きてれば、失うこともあるからね。 けど、失ったことばかりを見ていられない。 失ったのなら、また見つければ、得れば、作ればいい。
そんな当たり前のことを教えてくれるカードなのだと感じている。